5.20.2010

"no mAtter what they say" -field recording#1-


さてフィールドレコーディングやってまいりました。そもそもはmAtterから年内リリース予定(年内リリースという目標も多分いいガソリンになっているはず、渋谷慶一郎テキストを引用させて頂ければこれです、”生きている限りはやはり急がなくてはいけない。急いでも間に合わないんだから急がないといけない”、つまりクリエーションに携わる僕らは特別イメージ、イマジネーションに急いだ方がいい時がある)の"Giuseppe La Spada+shotahirama"。そしてそのスピンオフ企画として持ち上がったのが、この"Yukitomo Hamasaki+shotahirama"。

mAtter founderのHamasakiさんと私shotahiramaがフィールドレコーディングのマテリアルで、同音楽(現在のフィールドレックものの一般的な形式)のプログレッシブな形態と、その応用による一種のコンクレートミュージックの新たな方向性を探る、というテーマで活動するユニット。”それ”がどう今後動くかは、すでに色々決定しているのですが例によって解禁できず未だモヤモヤとさせたまま、ただ6月の28日に行われるSuperDeluxでのライブ以降はじゃんじゃん情報がアップされていくと思いますので引き続きこのブログなり、mAtterのブログなり(mAtterのwebsiteがリニューアルしてます)僕のwebなり、もしくはtwitterね。こちらがHamasakiさんmAtterのtwitter。
それで今回のブログ更新。5月16日、もしかしたらアルゴアが、もしくはその昔カーソンが、さらにはその昔のソローがあの日あの時宣言した”文明の発展が環境破壊をそしていつしか地球温暖化に”的な警告文章が今になって、まさにこの日フィールドレコーディングする今日になって猛烈な勢いでフィードバックしてきたのか、そんな16日は5月のファッキン真夏日。都内某所。真っ昼間にバイトあがりの僕が到着。続いてカンヌ映画祭のルーキーコンペに日々制作間に合わず、しかしアイディアが浮かび続ける、なんとも羨ましいイメージに追われている売れっ子カメラマン兼”弟”kenhiramaも到着。最後に今回のプロジェクトの総締めHamasakiさん登場。

今回はSONYのPCM-D50を使用。(MonolakeのRobert Henkeが最新作Silenceで使用していたのがこれ)カスタム無しの標準セットアップで草の中や池、滝、日本庭園。建築物/人工物との対比、その距離と時差、そこの温度と湿度、感情と景色を感覚的に捉える(録音する)にはこれが一番と考え、今作はこのD50でしばらくいくと思います。少し風が強めだったのが準備不足を露呈した結果になったが、それなりにいい成果があったこの日。まぁ僕もHamasakiさんもプロセシングに関しては神経質な方だと思うので、例え録音ファイルが0.1秒しかなくても例えば音量感が足りなくても、逆にノイズ混じりでも難なくアップデートは可能であるはず。ミニマリズムのMはマゾヒステリアのMか。少し脱線したが、つまり「そこで録音した」、そこで切断し拾い上げてきた「時間」その「事実」が欲しい訳で、サウンドデザインにおいて今一番重要なのはその「真実」な訳で。んー、だからだとするともう少し多くの真実をこの目とマイクで確認していく必要がある。そんな一日。勉強になったなぁ。

例えばご先祖様フェラーリや、キャバレーからマッケンジーのHafler Trioとエリート街道を横断してきた永遠の一匹狼Chris Watson(今や英Touchの看板)や、リチャードプリンスジャケでお馴染み仏エレベーター音響ことおしゃれ番長Eric La Casaなど、歴史上数々のエポックメイキング的なフィールドレックがこれまで発表されてきた。んが、そのどれもが一律”恐ろしく解像度の高いサウンドワークスに、凄まじく密度の高い制限空間から成るコンセプチュアリズム”であり、それらを音楽的メディアであるCDに落とす以上は音楽的構図で見つめざるを得ない状況下、何度も言うが”そのどれもが”録音物の持続、もしくは歪な音響を発生する対象物、次元の違うシーンを連続させるSF的方法論、等ある幾つかのパターンと、流行のドローンへの自己能動的回収。こんなのはね、保守的と思われても仕方が無いであろう、特にその後の数々のフィールドレコーディング系アーティストのその怠慢なコンポジションとやらは、なんとも目を覆いたくなる状況。

(写真上:Chris Watson, Constable & The National Gallery | 14th May 2010。先生。マッケンジーとの不仲。環境問題への強い関心と優れた録音技術により脱ノイジシャンに成功。か、どうかは不明。)


で、毒を吐きまくった後で中指突き刺して”俺らならこうする”的スタンスが今回の"Yukitomo Hamasaki+shotahirama"が言う所の「フィールドレコーディングのマテリアルで、同音楽(現在のフィールドレックものの一般的な形式)のプログレッシブな形態と、その応用による一種のコンクレートミュージックの新たな方向性を探る」なのである。自然と人間生命との接続部に設置されているサウンドシステムにマイクを向けて、本来聴こえない(聴こえているはずなのだが)オーディオ、Inaudible Connectionを採取する、Giuseppe La Spadaとの共作もテーマが”これ”であり、彼とは映像というもう一つ大きなタームがあるので、それはまた今度のお話として。要するにこの"Yukitomo Hamasaki+shotahirama"、何度も言うがすべては6月の28日、SuperDeluxで。このビッグマウスの真相を。今回このブログを読んで頂いた方のみにヒントを。ヒントはDubとBiorhythmです。お楽しみに!

6/28 (mon) 2010
SOUNDROOM vol.45
- Sound Trip TOKYO-
Presented by SOUNDROOM & Commune Disc
Guest Live: Toshikazu Goto (gift lab)、Yukitomo Hamasaki + Shota Hirama、ユタカワサキ バンド 改め ucnv バンド (メンバー: ucnv (映像)、ユタカワサキ (シンセ)、AEN (laptop)、soundworm (オプティカル・ギター)、2UP中野恵一 (ドラム)、川口貴大 (レーザー)、CARRE (ギター、リズムBOX)、他) / DJ: 37A (PANTY), いぬ (ノンセクトラジカルズ)

(上記ポスター今の所はこちらのflickrで確認出来ます。が今後印刷もしくはダウンロード形式等のフリーの配布にまわる場合はまたその都度情報をアップします)

5.17.2010

"Unhappy American Lost in Tokyo"

shotahirama his new CDR album "Unhappy American Lost in Tokyo" is now available! Released on May 4th, 2010 from Re-Records (Hongkong). Further information on this release can be found at re-records.com and shotahirama's official website www.signaldada.com.

私shotahiramaの新作アルバム"Unhappy American Lost in Tokyo"が5月4日(2010年)にようやく発売になりました。フォーマットはCDRで、香港はRe-Recordsというレーベルからのリリースです。主なディストリビューションはRe-Recordsのofficial websiteでも確認出来ますが、ドイツStaalplaatをはじめアメリカSoleilmoon Recordingsから香港はLona Records等、ここ日本に関しましては今現時点(7月1日時点)では東京は青山ブックセンター六本木店、福岡はpopmuzikのみのお取り扱いになります。今後も主に東京エリアを中心にお取り扱い店舗が増えていきますので、その都度このGRAFKAVANもしくはshotahiramaのofficial websiteにて報告していきたいと思います。

release date: 4th May 2010
label: Re-Records (Hongkong)
price: 1,575 Yen (Tax Inc.)
buy: ABC Roppongi, popmuzik and more coming...
cat number: RE-CD-005R
format: CDR
cover design: Re-Records

info:
Tokyo based sound artist, shotahirama’s latest album “Unhappy American Lost in Tokyo”, is inspired by the idea of a person with dual nationality and multiple citizenship. It is an attempt to explore the themes of their loneliness, alienation, insomnia, existential ennui, and culture shock against the backdrop of a modern Japanese cityscape. Sounds move across a broad range of spheres from electronic based composition, through to evocative field recordings that seek to reveal those sound spaces largely ignored or inaudible. Capturing sounds as delicate as sand grains in motion, shota uses laptop computers to makes multilayered compositions that blend synthesized melody and conventional musical instruments with harsh, irregular glitch-influenced sounds and washes of white noise. shota also used field-recording materials (taken by shota himself) to create concrete noise for dynamic sounds of drone.

詳細:
外国籍を所有する日本居住者の孤独感にインスパイアされたもので、すべての在日外国人へ捧げるものとなる(現にshotahiramaもアメリカと日本との両国籍人である)本作は、Re-Recordsからの初のアンビエント作品となり、shotahiramaがこれまでに発表してきた不穏で奇妙な持続音響作品とは明らかに異なるサウンドスケープとなっている。フィードバックする時間列をランダムコーディネイトする自作パッチが吐き出すシンセサイズドドローンの美しい断層は、正しく東京の冷たく燃える大気と微震する地面を表現している大陸的な作品。

track list:
01. Dark Night Of The Soul
闇の奥、魂の饗宴 (5:24)

02. No Where To Go
半分洞窟 (8:10)

03. I Come With The Rain
冷たく燃える大気と微震する地面 (9:41)

04. Shinjuku
新宿にて (10:58)

05. What Was Out There Disappeared
イメージの起源と消失の過程 (6:00)


※上記楽曲より数曲ショートサンプルでshotahiramaのmyspaceにて、またRe-Recordsのwebsiteにて御試聴頂けます。


作品内容はレーベルテキストにもある通り、外国籍を所有する日本居住者の孤独感にインスパイアされたもので、すべての在日外国人へ捧げるものとなります。そしてDon DeLillo、Thomas Ruggles Pynchonにポストモダン文学、黒原敏行先生とJoseph Conrad。彼らのイメージが今作のインスピレーションになっています。抽象的なイメージを具体化する行為、文学的つまり文庫化(テキスト化)された歴史や時間や次元、そのページ、そしてひとつ先のページ、紙をめくる行為。例えば主人公の性癖や生意気な態度や興奮や落胆や死だとか、文章のコンポジションや言葉のスピードに行間にある残響音とページ間にゆらぐ周波数、それらすべての文像をサウンドへと思考内移行する。小説を読む行為上誰もが通過する脳内回路にフィールドレックのサウンドファイルと幾つものテープコンクレート、Reaktorのパッチ、音響合成的なノートを流し込む。僕がこれまで地中の奥底で(残念ながら最後まで地中の奥底)活動してきたENG (electronoise group)名義なダダイスティックな具音コンクレートやビザール音響ものとはだいぶベクトルが違い、貴重にも読者がそのENGとやらを知っているのであれば、今作はあなたへの裏切り行為になりかねないので、予めここで宣言しておく。まったく別の話。一つの外国語文学として読み上げてくれれば幸いです。素敵な小説をたくさん紹介してくれたカズ君(徹ありがとー)、また本作制作時にサポートしてくれていたディスクユニオンのみんな(伊藤さん?今泉さん!)、トレーラーを作ってくれた映像作家のkenhirama(カンヌ頑張れ!俺とhamasakiさんが完全バックアップします)そして作品化してくれたRe-Recordsのデニス(dennis! love u!)、本当にありがとうございました。

shotahirama "unhappy American lost in Tokyo" album trailer from Ken Hirama on Vimeo.



cheers!



shotahirama(平間翔太):
ダダイズムの既成の秩序や常識に対する、否定、攻撃、破壊といった思想やバウハウスに見られる合理主義的・機能主義的な芸術に強く興味を持ち、電子機材を用いたノイズコンクレート、持続音響な作品制作、またその演出、表現への応用可能性、方法を探っている電子音響家、shotahirama(平間翔太。1984年アメリカ、ニューヨーク生まれ)。SIGNAL DADA、Edition NIkO、Deep Listening Chair Festival主宰者でもあり近年は執筆、オペラ脚本の英訳など文学的作品が多数発表されている。

これまでの主な作品として、Improvised Music From Japanから発刊された"Improvised Music From Japan 2009"(09年12月20日発売)での執筆、同じくCDへの楽曲提供、またフルアルバムとしては"Unhappy American Lost in Tokyo"(香港Re-Records、CDR、10年5月4日発売)がリリースされている。今後は"Giuseppe La Spada + shotahirama"(日本mAtter、DVD/BOOK、10年発売予定)、"the silence was warm vol.3"(日本Symbolic Interaction、CD Compilaton、10年発売予定)、"On high in blue tomorrows"(イギリスUnder The Spire Recordings、CDR、10年発売予定)、等その他複数(香港Re-RecordsとEdition NIkOとの共作出版)の作品が予定されている。
ENG名義では"Barcelona"(スペインTecnoNucleo、mp3、07年発売)、"Kollaps"(スペインAlg-a、mp3、08年発売)、"Dokument 2006-2009"(日本Edition NIkO、2CDR、09年発売)がリリースされており、そのリリース活動は頻繁である。

またサイドプロジェクトとして現在複数の作品が進行中。2007年にCommmons(英.Touch)よりリリースされたfennesz sakamotoの作品"cendre"そのヨーロッパツアーにフィルムアーティストとして参加し、Powerstock FestivalでのChristian Fenneszとの共演や坂本龍一主宰のStop RokkashoでのMono No Aware参加、2007年Webby AwardsにてDavid BowieやThe Beastie Boysと並び、その年唯一のイタリア人受賞者となった経歴も持つ、現在最も多くの電子音響家から支持を受けるイタリア人映像作家、Giuseppe la spada。そのGiuseppeとshotahiramaの2人で、それぞれ映像と音響を担当し新たな映像作品を制作中(mAtterより発売予定)。

shotahirama:
is a Sound Artist from New York, US and currently live in Tokyo, Japan. Inspired by Modern Art, Dada, Bauhaus and Postmodern literature. Also known for the founding of the SIGNAL DADA, Edition NIkO (NIkO Label), ENG (electronoise group) and JANDEATH. His musical focus is characterized by digital synth and field recording with computer software processing and improvisation, which generates a large palette of possible sounds including; grainy textures, complex patterns of smooth drones, and microscopic clicks and cuts.

Shota, as a solo artist or in other project, has released music on the following record labels: Improvised Music From Japan (Japan. BOOK/CD compilation, 2009), Re-Records (Hongkong. CDR album, 2010), mAtter (Japan. BOOK/DVD, coming 2010), Symbolic Interaction (Japan. CD compilation, coming 2010), Under The Spire Recordings (UK. CDR album, coming 2010), and more.
net labels: TecnoNucleo (Spain. mp3 album, 2007), Alg-a (Spain. mp3 album, 2008), NTNS Radio (Netherlands. mp3 compilation, 2009).

And from 2009, Shota launched a collaborative project "Giuseppe La Spada + shotahirama", with Italian Webby awards winner, Giuseppe La Spada. Known as "one of the most highly rated film-artist of the moment" -Drome Magazine. In 2008 he strengthened the collaboration with Ryuichi Sakamoto and Fennesz following the two artists with his visual comments during the tournèe Cendre. This "Giuseppe La Spada + shotahirama" will be release out soon from mAtter label (Japan). Stay tuned for more information...


official website
SIGNALDADA.com
official myspace
myspace.com/shotahirama
official twitter
twitter.com/signaldada

5.04.2010

Yukitomo Hamasaki+shotahirama live at SuperDelux

Yukitomo Hamasaki (mAtter) + shotahirama live at SuperDelux
”フィールドレコーディングマテリアルを駆使した同音楽(現在のフィールドレックものの一般的な形式)のプログレッシブな形態と、その応用による一種のコンクレートミュージックの新たな方向性を探る”

(上記SIGNALDADAバージョンのポスター。flickrでも確認出来ます。)
6/28 (mon) 2010
SOUNDROOM vol.45
- Sound Trip TOKYO-

Presented by SOUNDROOM & Commune Disc

さて、宣伝しなければならない事が山ほどある訳で、つまりやらなきゃいけない事もたくさんある訳で。という事は締め切り日がたくさんあるという訳で。テンパリまくる毎日からの徒然なる日記。今回の情報はこちら。
mAtterからリリースされる僕の新作で、現在絶賛制作進行中であります"Giuseppe La Spada + shotahirama"(DVD/BOOK, 2010年内発表予定。内容はまだ公表できませんが、その裏話をこちらのGiuseppe来日時のミーティング風景を綴ったブログでご確認くださいな。Giuseppe La Spada+shotahirama+mAtter 1st meeting2nd meeting)。
で、この作品のプロモーションも兼ねて、また別ラインで可動中の"Yukitomo Hamasaki + shotahirama"プロジェクト(これもまだ全体像を発表できませんが近日中になんらかの形でお伝え致します。現時点でお伝え出来るのは冒頭でも述べた通り”フィールドレコーディングマテリアルを駆使した同音楽のプログレッシブな形態と、その応用による一種のコンクレートミュージックの新たな方向性を探る”これだけ。これ以上のテーマや、例えば制作方法、機材、プログラム等一切明かせません。)、これの進行具合も把握する為、とまぁ幾つかのプロセス/スケジュールの中にあるものが偶然だがタイミング良くクロスすることになり、mAtterにとっても、もちろん僕にとっても、この日のライブをとても重要な位置づけにしているのです。
つまりこの日の僕らを見て頂ければ、①mAtterからどんな作品を私shotahiramaがリリースしようとしているのか、そしてこれは僕が一緒に今働いていて感じている事だが、②mAtterのシステムが普通のCDパブリッシングレーベルから本質的な意味合い(デジタルクリエーションの再定義/そのオーガナイズの再確認/その表現、提示方法論)でのアートレーベルへの「コンバート」を試みようと所謂”チェンジWE CAN”な改革が行われている、③その最中であるシステム移行時に発するエネルギー/アップデートを、①②③諸々確認出来ます。だから、うん、これはmAtterのショーケースであり、とてもエキサイティングなものになると確信している。

イベントは六本木SuperDeluxにてtest tone同様毎月好評開催されているSOUNDROOMというもので、今回はそのvol.45、テーマが”Sound Trip Tokyo”なるものに参加致します。これについては今現在、その他出演者等まだ詳細が発表にはなっていないので、ここまでの情報でしか宣伝が出来ません。という事で後日改めての告知を致しますが、是非お時間あれば遊びに来てくださいな。

(これはmAtterバージョンのポスター)

このブログはここまでっ。